テキスト ボックス: ECH紹介

テキスト ボックス: ECH(Electron Cyclotron Heating)って何だと思いますか。Webで調べると、Electron:電子、Cyclotron:電磁石を用いてイオンを螺旋状に加速する装置、Heating:暖房装置とでました。これだと良く分らないと思いますがどうでしょう。
簡単に言えば電子レンジみたいなものです。ただし、電子レンジは加熱の際に磁場を必要としませんが、ECHには必要です。電子レンジは主に水分子を加熱しますが、ECHの加熱対象は電子になります。
電子は、磁力線に巻きつく性質が有ります。巻きつく回転周期(周波数)の整数倍となる周波数をもつ電磁波によって、電子を加熱することができます。1倍の周波数は、磁場強度(T:テスラ)*28GHzで計算できます。1Tは、1万G(ガウス)です。LHDでは、77GHz、82.7GHz、84GHz、168GHzを使用しています。これらの電磁波(利用周波数によりミリ波とかマイクロ波と呼ばれます。ここではミリ波と呼ぶことにします。)は、ジャイロトロンと呼ばれる真空管から出力されます。1台のジャイロトロンから、電子レンジの数百から千倍のパワーを出力できます。ジャイロトロンの発振周波数は固定なので、利用したい周波数毎に違うジャイロトロンが必要となります。下の表は、現在LHDで利用しているジャイロトロンのリストです。

テキスト ボックス: 周波数	スペック	生産国	導入年
77GHz	1MW/5s
0.3MW/CW	日本	2007
77GHz	1.2MW/10s
0.3MW/CW	日本	2008
77GHz	1.5MW/2s
1.2MW/10s
0.3MW/CW	日本	2009
82.7GHz	0.5MW/2s	ロシア	1998
84GHz	0.8MW/3s	ロシア	2001
84GHz	0.5MW/10s
0.2MW/CW	ロシア	2003
168GHz	0.5MW/1s	日本	1998

テキスト ボックス: 1MW/5sは、1MWのパワーを5秒間出力できるという意味です。また、CWとは、continuous wave つまり連続運転という意味です。
パワーソースであるジャイロトロンの他に、パワーをプラズマまで運ぶ伝送路が必要となります。技術部では、ジャイロトロンを始めとした様々な機器(電源、マグネット、冷凍機、真空機器、計測器…その他)の運用や保守、実験支援、機器開発を主業務としています。ここでは、その一部を紹介します。

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