技術部は、研究所の研究活動に資する技術的支援及び技術に関する専門的業務を行います。
TOPICS
2024.08 | 核融合科学研究所技術部「2023年度技術職員報告書」を発刊しました。 |
2024.06.14 | 柳原悠人技術員は、「稲わらを原料とした活性炭の高性能化」に関するポスター発表で第15回核融合エネルギー連合講演会 若手優秀発表賞を受賞しました。 |
2024.02 | 令和6年度の自然科学研究機構産学連携支援事業に長原一樹主任技術員の提案した課題「バイオ燃料製造に向けた高機能活性炭触媒の創製技術およびセルロース加水分解技術に関する研究」が採択されました。 |
2023.12.29 | テレビ東京系列番組「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」の企画「巨大たい焼き器を製作!ギネス世界一に挑戦!」において、熱伝導の解析に関するアドバイスの依頼があり、村瀬尊則技師が技術協力及び撮影に協力しました。 |
2023.09 | 村瀬尊則技師は、CYBERNET Solution Forum 2023にて招待講演(Web講演)を行いました。 |
2023.07.28 | NIFSニュース(No.269号)に村瀬尊則技師の「数値解析技術の実践と普及による核融合科学への貢献」が掲載されました。 |
2023.04 | 村瀨尊則主任技術員は、令和5年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 研究支援賞を受賞しました。 |
2023.04.01 | 技術部の組織改編を行いました。 |
2023.03 | 中田実希係員は、第24回環境放射能研究会にて若手奨励賞を受賞しました。 |
2023.03.09 | 村瀬尊則係長は、高熱負荷機器開発に関する共同記者会見(大阪)を行いました。 |
2023.03 | 技術部は令和4年度運営会議外部評価委員会による外部評価を受けました。 |
2022.04.01 | 小林策治部長は令和4年3月末をもって退職されました。 |
2021.11 | 小渕 隆係長はプラズマ・核融合学会賞 第20回産業技術賞を受賞しました。 |
2021.10.01 | 令和3年度 核融合科学研究所 技術研究会 ホームぺージを公開しました。 |
2021.06 | 中田実希係員の投稿論文が、日本保健物理学会誌(2021 Vol.56 No.2)に掲載されました。 |
2021.05.14 | 「週間エネルギー通信(発行者:エンジニアリングニュース社)」に「CFQS建設進捗」と「異種金属接合技術」に関する記事が掲載されました。 |
2021.03 | ANSYSのイベント「SolutionLive2020」を機に、Cybernet社からユーザー事例インタビューに「核融合プラズマの大型実験装置の研究開発にAnsys を活用」が掲載されました。 サイバネットシステム株式会社インタビュー記事(ANSYS・CAE活用事例ダウンロード) |
2020.10 | 中川 翔係員の投稿論文の挿絵が、プラズマ・核融合学会誌10月号の表紙に掲載されました。 |
2020.09 | 「先端研究を支えるものづくり支援組織」として技術部が、精密工学会誌86巻,9号の特集(トップページ)に掲載されました。 |
2020.09.18 | 村瀬尊則係長は、異種金属接合技術に関する共同記者会見(大阪)を行いました。 |
2020.09.17 | 村瀬尊則係長は、CYBERNET SOLUTION LIVE 2020にて招待講演(Web講演)を行いました。 |
2020.07 | 令和2年度の自然科学研究機構産学連携支援事業に村瀬尊則係長の提案した課題「応力緩和層を用いた大電流制御用スイッチ用接点材料の研究開発」が採択されました。 |
2020.04.01 | 馬場智澄課長は令和2年3月末をもって退職されました。 |
2019.11 | 令和元年度の自然科学研究機構産学連携支援事業に村瀬尊則係長の 提案した課題「大電流制御用スイッチ用接点材料の研究開発」が採択されました。 |
2019.04.01 | 加藤明己課長代理は平成31年3月末をもって退職されました。 |
2018.04.01 | 飯間理史部長、谷口能之副部長、米津宏昭課長、三宅 均課長、加藤眞治係長は平成30年3月末をもって退職されました。 |
2018.01.04 | 村瀬尊則係員はプラズマ・核融合学会賞 第22回技術進歩賞を受賞しました。 |
2017.04.01 | 広倉 覚係員は、平成29年3月末をもって退職されました。 |
2014.04.01 | 小嶋 護係長は、平成26年3月末をもって退職されました。 |
2013.04.01 | 河本俊和課長代理は、平成25年3月末をもって退職されました。 |
2012.04.01 | 多喜田泰幸副部長、加藤丈雄係長は、平成24年3月末をもって退職されました。 |
(役職名、所属は受賞当時のものを使用)
組織概要と組織図
技術部とは
核融合科学研究所では、世界トップレベルの共同研究を実施するために、核融合研が有する研究施設(ハードウエア)を「プラットフォーム」として整備・運用されます。ユニットから提案される多様な研究を実施するためには、技術部の機動的な研究支援が必要です。大型ヘリカル装置(LHD)をはじめとする研究プラットフォーム、および研究基盤ネットワークなどの情報設備における、運転・保守管理、装置の設計・開発製作、ならびに放射線管理や安全推進業務に携わっています。また、複雑な技術課題には、異なる専門性を持つ技術職員がグループで対応し、解決策を見出します。さらに、幅広い研究支援技術を活かして、大学共同利用機関として共同利用・共同研究にも積極的に参画しています。このように、技術部は高度で専門的な技術支援を通じて、核融合研究における成果創出に大きく貢献しています。
技術部組織図
技術部各課の業務分掌
機械システム技術課
機械の設計に関する知識を有し、機械加工や溶接など金属加工の技術や技能を持ち機械加工に係る技術相談から、資材調達、部品製作、実験機器の製作など、ものづくりを主体とした専門的な技術支援を行う。また、各種実験装置及び設備系プラントの設計、施工、運転、維持管理などの専門的な知識を生かしてプラットフォームへの技術支援を行う。
技術分野 機械工作技術 / 機械設計技術/3DCAD技術 / 装置メンテナンス技術 / プラント設計・維持・管理技術
設計開発技術課
核融合分野に限らず、様々な分野で技術開発を目的として活動する。これまでの核融合分での技術的な知見を活かし、数値計算(構造・熱・磁場・耐震・電場)、真空技術、低温技術等、他大学や企業との共同研究や受託研究、技術協力、共同技術開発に積極的に参画する。
技術分野 真空技術 / 低温技術 / 数値解析技術
電気電子技術課
電気・電子に関する技術を有し、電気回路や電子回路などの技術の技能を持ち回路工作に係る技術相談から、資材調達、部品製作、実験機器の製作など、ものづくりを主体とした専門的な技術支援を行う。また、実験装置及び設備系の電気設備、特に高圧設備の設計、施工、運転、維持管理などの専門的な知識を生かしてプラットフォームへの技術支援を行う。
技術分野 電子回路工作技術 / 電源技術 / 高電圧技術 / RF技術 / 信号処理技術
計測分析技術課
放射線計測やプラズマ温度・密度を計測する為の装置開発技術を有し、ユーザから要求された業務に応えるべく技術支援を行う。放射線計測については、特に専門的な知識を生かし、LHD重水素実験後の環境保全業務に努める。また、加速器等を用いた材料分析、実験データ処理などプラットフォームへの技術支援を行う。
技術分野 放射線計測技術 / 材料分析技術 / プラズマ計測技術 / 実験データ処理技術
制御情報技術課
情報系・通信系・電気制御系・機械制御系の技術を有し、ユーザから要求された業務に応じた技術支援を行う。業務の効率化や対外的な研究活動の推進を目的としたWeb開発業務、NIFS情報基盤ネットワークの運用管理業務、そして装置の遠隔操作監視を目的とした制御システム開発などプラットフォームへの技術支援を行う。
技術分野 制御システム開発技術 / 情報ネットワーク技術 / 情報処理技術 / Web開発技術 / AI、IOT技術
沿革
技術部は1988(昭和63)年創設準備室のもと製作技術課、装置技術課、加熱技術課の3課体制でスタートし、1989(平成元)年の研究所発足時に核融合科学研究所技術部として設置されました。1995(平成7)年に計測技術課、翌1996(平成8)年には制御技術課が設置され5課20係体制のLHDの建設・運転に応じた組織の基盤が出来上がりました。2004年(平成16年)の法人化に伴い安全管理を統括する所内横断的な安全衛生推進部が設立され、技術部からも多くの技術職員が従事してきました。LHDの実験が軌道に乗ると、当初のLHD設計及び建設に伴う業務から周辺機器開発や実験に伴う運転業務が増加し、職員と運転員による実験支援体制へと移っていきました。
2017年度(平成29年度)から開始した重水素プラズマ実験「以下、重水素実験」は、LHD建設以降、最も大きな事業のひとつであり、研究部、技術部及び管理部が一致協力してはじめて実現できた事業です。技術部にとっても、重水素実験に係る設計開発を経験できたことは、今後の核融合科学研究に資する技術力向上に繋がるとともに、数多くの有用な工学的知見を得る貴重な経験でした。
2022年度(令和4年度)LHD計画プロジェクトの大規模学術フロンティア促進事業が終了することに対応するため、2023年度(令和5年度)から研究部の組織改革が行われました。学術的研究テーマを掲げた10程度のユニットで研究部が組織することになり、核融合科学を学際的な研究として展開する方針となりました。核融合科学のパラダイム転換を先導する世界トップレベルの共同研究を実施するために、核融合研が有する研究施設(ハードウエア)を「プラットフォーム」として整備し運用されます。研究部の新しい組織のスタートと同時に技術部も2023年度(令和5年度)4月1日より組織改編を行いました。これまでは、LHDの建設・運転を基盤とした組織体制から、プラットフォーム支援体制の強化を図るため技術分野で課を再編成し、機械システム技術課、設計開発技術課、電気・電子技術課、計測分析技術課、制御情報技術課の5課としました。技術部の職員の持つ技術・ノウハウ等を生かし、プラットフォーム支援体制の強化を図ります。これまでの係長を主任技術員に、係員を技術員に職名を変更し、積極的な技能の向上と人材育成への取り組みにインセンティブを与える職位制度を取り入れ、高度な専門的技術を有する規定上の職位として、技師、主任技師が新たに設置されました。
新しい技術開発へ挑戦する上で、技術職員個人の自主性を支援する環境を組織的に整えたことにより、技術職員個々が主体的に考えその能力を最大限に発揮できることが期待されます。
2017年度(平成29年度)から開始した重水素プラズマ実験「以下、重水素実験」は、LHD建設以降、最も大きな事業のひとつであり、研究部、技術部及び管理部が一致協力してはじめて実現できた事業です。技術部にとっても、重水素実験に係る設計開発を経験できたことは、今後の核融合科学研究に資する技術力向上に繋がるとともに、数多くの有用な工学的知見を得る貴重な経験でした。
2022年度(令和4年度)LHD計画プロジェクトの大規模学術フロンティア促進事業が終了することに対応するため、2023年度(令和5年度)から研究部の組織改革が行われました。学術的研究テーマを掲げた10程度のユニットで研究部が組織することになり、核融合科学を学際的な研究として展開する方針となりました。核融合科学のパラダイム転換を先導する世界トップレベルの共同研究を実施するために、核融合研が有する研究施設(ハードウエア)を「プラットフォーム」として整備し運用されます。研究部の新しい組織のスタートと同時に技術部も2023年度(令和5年度)4月1日より組織改編を行いました。これまでは、LHDの建設・運転を基盤とした組織体制から、プラットフォーム支援体制の強化を図るため技術分野で課を再編成し、機械システム技術課、設計開発技術課、電気・電子技術課、計測分析技術課、制御情報技術課の5課としました。技術部の職員の持つ技術・ノウハウ等を生かし、プラットフォーム支援体制の強化を図ります。これまでの係長を主任技術員に、係員を技術員に職名を変更し、積極的な技能の向上と人材育成への取り組みにインセンティブを与える職位制度を取り入れ、高度な専門的技術を有する規定上の職位として、技師、主任技師が新たに設置されました。
新しい技術開発へ挑戦する上で、技術職員個人の自主性を支援する環境を組織的に整えたことにより、技術職員個々が主体的に考えその能力を最大限に発揮できることが期待されます。
研究支援体制
課と運用班による研究支援体制
運用班とは、課の横断的なチーム編成です。共通の目標を達成するために異なる技術を持った人々が集まる、常設または一時的なチームのことです。異なるスキルセットを持つチームメンバーが一緒に働くことで、より効果的に技術開発の目標を達成することができます。各課(技術分野)を横軸、プラットフォーム(各プロジェクト)運用班を縦軸としたマトリクス制として技術支援を推進します。
LHD部門運用班
①本体運用班 |
②中央制御装置運用班 |
③加熱装置運用班 |
④低温システム運用班 |
⑤計測装置運用班 |
工学系施設部門運用班
⑥総合工学実験棟運用班 |
⑦開発・計測実験棟運用班 |
⑧超伝導マグネット研究棟運用班 |
⑨CHS運用班 |
計算機部門運用班
⑩計算機部門運用班 |
技術部運用班
⑪装置開発運用班 |
⑫情報システム運用班 |
LHD部門運用班
班名 | 業務内容 |
---|---|
本体運用班 | LHD本体及び周辺機器である真空排気装置、プラズマ真空容器、実験ガス供給設備、冷却水設備、圧空設備等、主にプラズマ生成に必要とされる装置(機器)の運転・保守・管理を行う。特にプラズマ真空容器や周辺機器の真空維持管理、施工管理については、最重要業務の一つである。またLHDの実験中は、プラズマ点火用ガスの制御、真空容器の壁コンディショニング、真空監視などプラズマ生成に技術面で支える。 |
中央制御装置運用班 | LHDに関わる各種実験装置を協調的に統括制御する中央制御装置の運転・保守・管理を行う。真空排気や超伝導コイル冷却などの運転工程の調整、プラズマ生成における加熱装置の入射タイミングや計測機器の測定タイミング調整および安全運転のためのインターロックの取り纏めを行う。さらにLHD専用ネットワークのセキュリティー管理・運用を技術面で支える。 |
加熱装置運用班 | プラズマの生成に必要な電子サイクロトロン共鳴加熱装置(ECH)、イオンサイクロトロン周波数帯加熱装置(ICRF)、中性粒子入射加熱装置(NBI)、および共通設備としてのはずみ車付き電動発電機(MG)と加熱機器用冷却水設備を所掌し、これら各装置の運転・保守や開発支援を行う。 |
低温システム運用班 | LHDの閉じ込め磁場生成のための超伝導コイルを液体ヘリウム温度まで冷却・維持する低温システム(ヘリカルコイル(HC)系・ポロイダルコイル(PC)系・超伝導バスライン(BL)系・ヘリウム液化冷凍機)とその低温制御システム、および超伝導コイル励磁電源の運転・保守・管理を行う。約半年間におよぶ長期安定運用に技術面で支える。 |
計測装置運用班 | LHDの実験で使用される遠赤外レーザ干渉計(FIR)、トムソン散乱計測装置、重イオンビームプローブ(HIBP)装置などの開発支援、運転、保守を行う。また、実験において大幅に増加した実験データ量に対応すべく管理・開発支援を行い、データ収集の安定稼働に技術面で支える。 |
工学系施設部門運用班
班名 | 業務内容 |
---|---|
総合工学実験棟運用班 | 総合工学実験棟で運用される各種研究プラットフォームを技術面で支える運用班 |
開発・計測実験棟運用班 | 開発実験棟、計測実験棟で運用される各種研究プラットフォームを技術面で支える運用班 |
超伝導マグネット研究棟運用班 | 超伝導マグネット研究棟で運用される各種研究プラットフォームを技術面で支える運用班 |
CHS運用班 | CHSの整備を技術面で支える運用班 |
計算機部門運用班
班名 | 業務内容 |
---|---|
計算機部門運用班 | 数値実験・データベース・データ解析を技術面で支える運用班 |
技術部運用班
班名 | 業務内容 |
---|---|
装置開発運用班 | これまで培った幅広い専門知識や、数値解析技術を多角的に活用することで、設計技術を広範化・深化させ、より高度な技術課題に取り組む。また、共同技術開発、受託研究および共同研究といった、産学連携を含む様々な活動を通じて、国内外の研究機関・企業の抱える技術課題にも果敢に挑戦する。 このように、装置開発運用班は、装置設計・技術開発における問題解決能力を生かし、学術界や産業界の発展に貢献する役割を担う。 |
情報システム運用班 | 研究所におけるサイバーセキュリティの確保、研究所の情報ネットワークの運用・保守および情報システムの開発・運用・保守等に関する業務を技術面で支える。また研究所の研究データ公開、情報発信におけるWeb開発などを技術面で支援する。 |